Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

田浦秀幸『科学的トレーニングで英語力は伸ばせる!』を読んで

 

科学的トレーニングで英語力は伸ばせる! (マイナビ新書)

科学的トレーニングで英語力は伸ばせる! (マイナビ新書)

 

 英語力を伸ばしたいと思われている方、ならびに自分の生徒の英語力を伸ばしたいと考えている方の必読書です。以下に私が重要で有益だと思う箇所を引用します。

・英語を身につけるために…早期教育を受けさせることよりも、はるかに影響が大きいことがあります。それは、動機付け、モチベーションです。(p.25)

・また、動機付けに関する新しい概念に「関連性(relatedness)」というものがあります。これは、その対象と自分との関連付けが強い場合にモチベーションは高まるという考え方…動機付けについては、これまで、「テストの点数を上げたい」というような「外発的動機付け」と、「私は英語が好きで、ネイティブみたいになりたい」という「内発的動機付け」という2つの枠組みで語られてきました。最近では、これに加えて先ほどの「関連性」や「有能性(capability)」という概念も注目されています。(p.26-27)

・英語学習には早期教育よりも、動機付けの影響の方が大きい。大人になってからでも十分英語を習得することはできる(ただし発音などを除く)(p.29)

・専門知識のない「普通のネイティブ」に習っても効果はない。(p.38)

・英語の習得はスキルの習得。毎日20分でもいいので継続することが必須(p.40)

・まとめてみると、英語学習は①文法→②発音練習・語彙習得→③異文化勉強→④短期留学・映画→⑤できないことを認識→⑥できないことを強化(シャドーイング等)→⑦ビジネスの場面で使用という流れで進めるのが良いと言えます。(p.49)

・英語学習で先に伸ばすべきは「読む力」と「聞く力」(p.57)

・英語学習における4技能の組み合わせは、「読むX書く」「聞くX話す」ではなく、「読むX聞く」「話すX書く」で伸ばす(p.61)

・話す・書くためには、言葉や言い回しのストックが必要(p.65)

・いきなり英語を話すには慣れが必要。まずはシャドーイングで語彙や言い回しを頭に入れよう(p.67)

・学び始めには訳読を通して語順を学ぶことが効果的。ただし、それだけに終始するのは間違っている(p.88)

・音声を聞いて文字に書き起こしていく作業を、2人で補いながら行うのが「ディクトグロス」。リスニング力だけでなく、文法や語彙の力も鍛えられる(p.104)

・文法は試験の問題を解くために必要なのではなく、英語の基礎力として必要な知識(p.112)

・英語でものを考えることができるようにするためには、音を聞いて理解したり、単語の意味を判断したり、文法の処理を素早く行ったりという、リスニングに関わる一連の処理を自動化することが必要です…英語を聞き取って単語を認識する「ディクテーション」のトレーニング…「リピーティング」とか「シャドーイング」といった、音を聞いて自分の口でも言うようなトレーニング…「チャンク」と呼ばれる短いフレーズの固まりを自分で瞬間的に理解し翻訳できるようにするというような練習が必要です。(p.122-123)

・ネイティブは文字の通りに発音しているわけではない。初期の段階で発音のルールを知ることが有効(p.126)

・ネイティブの音声変化を学ぶには「ディクテーション」が良い。それに加えて、自分でも発音し、それをチェックしてもらうとさらに効果が高まる(p.130)

・リスニングの上達は聞いた時間の絶対量に比例する(p.143)

・短期の上達には先生が横についた徹底指導!(p.144)

・「読む力」と「聞く力」…両方を同時に鍛えるシャドーイングの練習が最も理に適った方法(p.148)

・単語が99%わかるようなものを読破することで、心理的なハードルを下げていく(p.163)

・英語の書き方と日本語の書き方は、構造がまるで違うことを意識する(p.167)

・解答を明示せず、書き直しを繰り返させる「プロセスライティング」が指導法として注目されてきている(p.169)

・書く力を伸ばすためには少人数で、細かく添削することが有効(p.171)

・書く力を身につけるためには集中的なトレーニングと大量の時間投入が必須(p.173)

 

ページ数も少なく、わかりやすく書かれており、かつ安価なので、おすすめです。