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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

小沢正光『プロフェッショナルプレゼン。 相手の納得をつくるプレゼンテーションの戦い方。』を読んで

 

プロフェッショナルプレゼン。 相手の納得をつくるプレゼンテーションの戦い方。

プロフェッショナルプレゼン。 相手の納得をつくるプレゼンテーションの戦い方。

 

 この本はタイトルからもわかるように、プレゼンテーションについて、広告業界のプロの視点からわかりやすく記した一冊です。以下に重要と思われる箇所を引用します。

・最大の目標は、受け手が妥当な判断を下せるような状態をつくることにある。つまり自分たちが提案する内容について、適切に理解してもらえるように仕向けることだ。知らないことや理解できないことは、判断のしようがない。だから、まずは知ってもらい、理解してもらう。……/プレゼンは説得の場ではないのだ。あくまで、受け手のための場であって、理解をしてもらう場だ。(p.8-9)

・受け手が話を理解しやすいようにと、組み立てていく段階からさまざまに配慮し、すべてを綿密に設計していくのだ。そして、ひとたびプレゼンの現場に立てば、こんどは準備してきたものを駆使して、ライブならではやり方をするのである。(p.15-16)

・プレゼンの準備に取りかかるとき、私はまず、「このプレゼンはなんのためにやるのか」と問いかけることからはじめる。目的の見きわめ、あるいは目的の設定といってもいいかもしれない。その「プレゼンという仕事」をすることで、どういうことが達成されなくてはいけないのかと、ゴールイメージを最初に描くのだ。到達点がイメージできていなければ、いい作業ができないのは、 プレゼンもほかの仕事と同じだ。もっといえば、プレゼンの作業目的やビジネスとしての目標がはっきりしなければ、組み立て方もはっきりしない。(p.25)

・プレゼンの準備の段階で、もうひとつ、かならずやっておかなくてはならないことがある。「相手」を知ることだ。…だから、「相手」の考え方を十分に知って、その人の価値観をふまえて提案するのである。…はじめて会った見知らぬ人に、自分の考えを理解させるのは容易なことではない。「相手」の考え方を知っているからこそ、説明の仕方も見えてくるのである。(p.33-34)

・プレゼンの目的は、受け手が判断することにあるのだから、すべてが伝わらなくても、適切に内容を理解してもらえればそれでいい、と少しだけ開きなおって考えるしかない。だからこそ、プレゼンのコンセプトを「ひとこと」で表現する必要があるのだ。的を外さないためにも、話の中心となる軸を、明確にしておくのである。「いろいろ話しますが、結局、ひとことでいえばこれです」という部分。そこがはっきりしていれば、理解にブレがない。 逆に、"ひとこと化"したものを、プレゼンの時間に合わせて膨れませていく。ひとことでいうと…これなら1秒で語ることができる。それをもう少し詳しくいうと…さらにもう少し詳しく言うと… と、適切な要素を足していく。骨に少しずつ肉づけをしていく。あるいは、樹木の幹に枝葉をつけていくイメージだ。そうすれば話の長さによって軸がぶれることもないし、仮に30分のプレゼンでは すべての内容の20パーセントの量しか伝えられないとしても、的を得た20パーセントを伝えられる。…話すプレゼンターが曖昧にしか理解できていないことを、受け手がはっきり理解するわけがないのだから、"ひとこと化"はプレゼンの絶対条件である。(p.44-46)

・プレゼンのコンセプトについて、要点やポイントとなるべき考え方、論点などを書き出してみる。そうすれば、プレゼンのコンセプトに関する自分の「頭のなか」がそこに具体化される。あとはそれを見ながら、考えを整理していくのである。(p.48)

・目次は、読み手にテーマを理解してもらうために語られなければならないトピックの羅列だ。それと同じく、プレゼンのコンセプトを具体的に理解してもらうために必要な「納得材料の羅列」をつくるのである。(p.53-54)

・前から順に時系列で項目をたどっていって、スムーズに話が理解できるかどうか。それを受け手の立場になってみて確認しながら作業を進める。ポイントは、前後の項目とのつながりが論理的であること。さらにその論理展開が、平易なものであること。論理の破綻はもちろん、飛躍があってもいけない。 ただし、忘れてはならないことがひとつある。「受け手は、はじめてその話を聞く」ということだ。…はじめて話を聞く人が、無理なく理解できるのかどうか。その視点をつねにもちつづけるようにする。もうひとつ、編集の際に考えなくてはいけないのは、全体の流れだ。つまり、プレゼンのストーリーである。(p.61-62)

・結論はなんなのか。なぜそうなるのか。この2つのポイントについて、短い言葉での説明を求めている。それがわかれば、彼らは判断が下せるのである。(p.68)

・論理と感性の両方を兼ね備えたプレゼンを組み立てるためには、アイディア開発と同じく、やはり2回壊すのがベストだ。いや、このくらいやらなければ、受け手に伝わるプレゼンにならない。(p106-107)

・プレゼンの現場でもっとも大切なのは「場」だ。事前に徹底的に準備をしておくのはもちろんなのだが、現場には現場の空気がある。それを感じて読みながら、柔軟に対応しくてはいけない。これも受け手に適切に理解をしてもらうために必要なことだ。 練りに練ったストーリー展開も、状況によっては崩して対応する。(p.115-116)

・「場」をうまく支配するために、私はプレゼン会場の下見をすることにしている。できれば前日までに、それがかなわなくとも本番の15分か30分前には、会場を見せてもらう。決して他人まかせにしたりせず、かならず自分の目で見て確かめる。 どのくらいの大きさの、どんな部屋でプレゼンするのか。席の並びは、スクール形式なのか、シアター形式なのか、それともコの字型なのか。誰がどこに座って、自分はどの場所で話をするのか…納得がいくよう、細かなところまで確認をする。どうでもいいこだわりを並べているのではない。ちゃんと理由があってのことだ。(p.119)

・書く内容がはっきりつかめていなければ、説得力のある文章が書けないのと同じで、自分のなかで整理できていないものを、相手にわかるように話せるはずがない。うまく話そうと考える以前に、話そうとする事柄について、徹底的に理解し、考え方が整理できているかを問うべきだ。よくわかっている、では不十分。全体のコンセプトの"ひとこと化"はもちろん、各項目で伝えたい主張も"ひとこと化"しておく。さらに、ひとつずつの項目のつながりを、平易なロジックで説明できるところまで理解を深める…プレゼンの現場では、それを順に話すだけでいい。(p.136-137)

ビジネスパーソンだけなく、プレゼンテーションをする機会のあるすべての人におすすめです。