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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

池上彰『わかりやすく〈伝える〉技術』を読んで

 

わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)

 

あの池上彰よる「円滑なコミュニケーションの取り方」をわかりやすく教えてくれる一冊。以下に参考になると思われる箇所を引用します。

 ・私は、わかりやすい説明とは、相手に「地図」を渡すようなものだと考えています…あらかじめ「いまからこういう話をしますよ」と聞き手にリードを伝えることを、私は“話の「地図」を渡す”と呼んでいます。「きょうはここから出発して、ここまで行く」という地図を渡し、「そのルートをいまから説明します」という形をとることで、わかりやすい説明になります。(p.18-19)

・情報を伝える相手に「地図」を渡すためには、その地図を描かなければなりません。そのためには、現地の全体像が頭に入っていなければなりませんね。つまり、内容がまとまってこそ、「地図」を渡せるのです。(p.23)


1 話すべき内容をまず箇条書きにしてみましょう。
2 その箇条書きにもとづいてリードをつくりましょう。
3 今度は箇条書きの内容がそのリード通りになっているか検討しましょう。
4 リードにふさわしくないところが出てきたら、順番を変えたり削除したり付け加えたりしましょう。(p.30)

・話すことでその内容を自分の中からいったん外に出すのです。これが「しゃべることによる対象化(見える化)」の作業です。わかりやすい説明をするためには、この対象化の作業が欠かせません。(p.34)

・どんなレベルの人に向けて説明するのか。対象の読者をきちんと設定しないと、解説は意味をなさないのです…誰に向かって話をするのか、解説をするのか。まずは相手のことを考えることから始めなければならないのです。(p.40)

・パワーポイントに文章をたくさん書き込むことはやめ、大事な要素、まさに文字通りのポイントだけを記し、後は、あなたの声で、そのポイントを補足するコメントを述べていけばいいのです。これなら、映像と音声のコラボレーション(分野の垣根を越えての協力作業)になるでしょう。(p.52)

・…原稿をもとにして、いったん図解をし、そのうえで図解を説明する原稿に書き直せば、これもまた、図解(映像)と文章のコラボレーション、「映像と言葉の相互作用」が働くのです。(p.57)

・なるべく一つ一つの文を短く言い切ってみてください。短文を積み重ねていくような話し方にすると、言いたい内容が、相手に届きやすくなるはずです。伝えたいことがいっぱいあるときは「荷物を小分けにして、一つずつ運んでいこう」と自分に言い聞かせてみてください。(p.61)

・…長い文を短文に分けていくと、文章が論理的かどうか、はっきりしてしまいます…論理的に筋が通っている文章はわかりやすい。文を短く分けても破綻を来さないのです。論理的な流れになっていない文章ですと、文を短く切っただけでは使い物になりません。文章自体を直す必要があります。その作業をすることで、わかりやすい文章にできるのです。(p.62)

・「常に受け手の側に立って」と考えることによって、相手に「伝わる」表現力が身につくのです。(p.70)

・わかりやすい説明の準備は、相手が何を知らないか、それを知ることから始める。(p.74)

・本当によく理解している人は…ざっくりとひと言で説明できるのだなと思いました。それは、大胆に省略できるからです。何を話すかではなくて、何を割愛するか、ということも大事なこと。全体像が頭に入っていますから、落とすべき要素を選択できるのです。よく理解していれば、わかりやすく説明できる。わかりやすく説明しようと努力すれば、よく理解できる。(p.79)

・わかりやすい説明というのは、複雑な物事の本質を、どれだけ単純化できるかということでもあるのです…わかりやすい説明をするうえでは、「絶対に必要な情報」と、「あってもなくてもいい情報」を峻別し、「絶対に必要な情報」だけを伝えること。「ノイズ」をカットした、クリアな情報が必要なのです。(p.85)

・あなたが仕事などでパワポを使ってプレゼンテーションをするときには、まずは発表用の原稿を書くことでしょう。それをもとに、パワポの図を作りますね。これで発表の本番に臨んでしまう人が多いのですが、これで終わりではないのです。パワポの内容に即して、説明の原稿を書き直すのです。そう考えると今度は、「どんな内容をパワポの画面に盛り込むか」を考えることになります。パワポには、文章を書いてはいけません。文章にすると、聴衆は、画面の文字を読んでしまいます。そんなことなら、そのパワポをプリントして聴衆に配ればいいのです。プリントにしないのであれば、文章にせず、伝えたい要点、キーワードだけを抜き出すのです。(p.90-91)

パワポによるプレゼンテーションで大事なのは、ひと目でわかることです。ありがちなのは、パワポにビッシリ書き込むことです。本人は、「あれも、これも伝えたい」という思いがあってたくさん書き込むのでしょうが、これは逆効果以外のなにものでもありません。聞いている側に「画面を読まなければいけない」という圧迫感を与えてしまいます。発表を聞かずに、ひたすら画面を読むことに注意がいってしまうのです…パワポの文章を読むことに注意がいってしまうと、発表者の声が聞こえなくなります…口頭での説明が聞いている人にきちんと届くようにするためには、図解はひと目でわかるものにしなければならないのです。まず基本は、自分の話のキーワードを箇条書きにして、パワポにします。そのうえで、いったん書いた原稿を、パワポにもとづいた説明の原稿に書き直すのです。そこで初めて、自分が説明すべき内容が整理されます。(p.93-94)

・…理想的な発表とは、実は「原稿を書かない」ことです。原稿を書くと、どうしても本番で読んでしまいます。文章になっている原稿は、かいつまんで話すことがむずかしく、ついダラダラと読んでしまいがちです…また、読み始めてしまうと、目の前に聴衆がいても、視線はひたすら原稿を追いかけることになります。聞いている側は、自分が無視されているような印象を受けてしまいます。これでは発表の中身が頭に入りません。また、原稿の文章は書き言葉です。硬くて親しみにくい表現が多くなります。一方、手持ちがメモだけなら、その場で自分で話し言葉にしなければなりません。その結果、自然な日本語になります。原稿の棒読みを避けられますから、聞き手の顔を見ながら話ができます。聞き手は、「ああ、自分に対して話をしてくれている」という気持ちになれます。これが大切なのですね。(p.94-95)

・メモは、箇条書きで要素を書き出します。一時間半の中で、どういう話から入り、話をどういうふうに持っていって、最後はどういうふうにまとめようかということまでを想定します。その流れを忘れないようにするためのメモ書きなのです。(p.96)

・時間配分の感覚を身につけるには、会議に出る前に一度リハーサルしてみることです。理想を言えばストップウォッチではかってみることですが、時計でチェックしてもいいでしょう。最初は原稿を作ると、どうしても長くなります。三分のつもりで原稿を作ったはずが五分半かかったりして、びっくりするものです。最初から三分できっちりおさめるほうが無理なのです。いったん作ってみて、オーバーしていたら、どこを削ればいいだろうというふうに考えましょう。(p.123-124)

・最初に結論を述べておき、最後まで話が進んだところで、「だから、最初に言ったことはこういうことなのです」とまとめます。こうすれば、「ああ、だから最初にこう言ったのか」と聞き手に納得してもらうことができます。プレゼンテーションを地図にたとえるなら、目的地を指して話を始め、目的地に着いたところで、「ここが目的地です」と再確認するイメージです。(p.156-157)

・わかりやすい説明とは、常に具体的でなければいけない…抽象的なテーマだとしても、「こういう例があります。この人がこんなことを言いました」と、必ず具体的な話をどこかではさみます…具体的な話を重ねていって「そこから導き出せることはこういうことです」と、具体的なところから一段、次元を上げて抽象化することが大事です。(p.161-162)

・まずは一瞬ずつでも、一人ひとりに視線を合わせましょう。「あなたにも、あなたにも、あなたにもお話をしますよ」と心の中でつぶやきながら、話を始めます。いったん話し始めてからは、別に視線を一人ひとりに合わせる必要はありません。ときどき左のほうを見たり、右のほうを見たりするだけで…。(p.166)

・…書いた原稿の文章をそのまま読み上げていては、聞いている人たちの反応を見ることはできません。また、「原稿を棒読みしている」ことはひと目でわかりますから、聞いているほうも、「読むくらいならその原稿を配ってくれよ。時間の無駄だ」という気になるでしょう。「ここにきたからこそこの話を聞ける」という「お得な気持ち」を持ってもらうことが、プレゼンテーションでは最優先なのです。(p.169)

・「自分はこれからこういうことを言いたい。もしひと言で言うと、どう言えるだろうか。要するにどういうことだろう」と考え抜くのです。そこからキーワードは生まれてきます。また…リズムのいい、考えさせられるフレーズを多数知っておくことです。そうすれば、それをもじったキーワードをつくり出すことが可能になります。(p.189)