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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術――最強のプレゼンテーション15のルール』を読んで

 

 プレゼンテーションをする際の必読書です。以下に重要と思われる箇所を引用します。


①各ポイントの冒頭で、その骨子を短く話せ。
②ゆっくりしみ入るように話せ。
③ポイントを話した直後は「間」を置け。
(p.16)

・...説明者は聞き手が「快適」であるかどうか、常に注意を払う必要があります。たとえばプレゼンテーションなら、
「話すスピードは速すぎないか?」
「声の大きさは最後部席の人に聞こえるだろうか?」
「投影スライドの字の大きさは、最後部席の人に判読できるだろうか?」
「退屈していないだろうか?」
「詳細な話で迷わせ、話の骨子を見失わせていないだろうか?」
「楽に理解してもらっているだろうか」
などの点です。(p.36)

・分かりやすい説明のためには、聞き手の脳内関所で行われている「脳内整理棚の選定」作業には一定の時間がかかることに配慮し、そのために「待つ」あるいは「その選定作業を助けてあげる」などができなければなりません。(p.42)

・「最初に理解の枠組みを与えよ」は、聞き手の準備作業を助けることにより、タイムラグそのものを短くすることが狙いです…それだけ早く準備作業が終わり、本格的な説明を始められるからです。また、しっかりとした「理解の枠組み」が聞き手に準備されれば、その後の説明に対する聞き手の理解力が、それだけ高まるからです。(p.44)

・「要点を先に言え」は、聞き手の脳内整理棚の選定作業を直接助ける、タイムラグに対する積極的な対処法です。あらゆる説明術で、「まず概要それから詳細」または「まず結論それから理由」とされるわけはここにあります。(p.45)

・「相手のあることだから」と言いますが、説明する速度もやはり「相手があること」です。適切な話す速度は、話し手ではなく、聞き手の脳内関所の処理能力で決まります。もちろん、聞き手の処理能力はバラバラです。しかしゆっくり話すほうが、理解できる人が多くなるのは当然です。(p.55)

・ビール瓶に水を入れるには、ゆっくり注ぎ込むことです。同じように、説明も時間当たりの情報量を小さくする必要があります。これが「しみ入るように話す」ことなのです…しみ入るように話す講師が、すべて「ゆっくり話す」わけではありません。しかしポイント、ポイントで、聞き手の脳内関所が情報処理できるように「間」を置いて、次の情報を送ることを一瞬だけ控えているのです。(p.56-57)

・「具体的な説明」のポイント
①意識して範囲指定せよ。
②範囲を推測可能にする具体例を挙げよ。
③小分類名で語れ。(p.62)

・分かりやすい説明には、具体的説明と抽象的説明のバランスが大切なのです。説明過程で「部分」と「全体」を行ったり来たりしましょう。(p.69)

・「分かりにくい説明」となるのは、当然、しなければならない説明を省いてしまった場合です。とはいえ「分かりきったこと」を説明してしまうのも、時間の浪費で、やはり上手な説明とは言えません。聞き手を不快にしてしまう点では、どららも同じです。「説明相手によって、説明を省ける箇所は異なる」…(p.73)

・...説明の際には、次の二つの方法で盲点をなくすようにしてください。一つ目は「他人の目」を利用することです…つまり、自分が話そうとしている説明内容を、なるべく第三者に事前のチェックをしてもらいましょう…盲点に気づく二つ目の方法は、自分の視点を動かすことです…同様に自分の立場だけでものを考えているから、聞き手の気持ちが分からず、盲点に気づかないのです。想像力をたくましくして、今日、初めてあなたの説明を聞く人の気持ちになってみましょう。(p.74-75)

・…分かりやすい説明をするためには、初めから「情報の構造を浮かび上がらせる」ことが秘訣です。整理されていない情報が生の食材だとすれば、構造を明確にされた情報とは、ムダをカットされ、とことん調理された料理ということになります。聞き手は、食材ではなく、皿にきれいに盛り付けられた美味しい料理を喜ぶのです。(p.80)

・情報構造を単純化する方法
①重複、ムダを削除する。
②「大項目、小項目」関係を明示する。
③「対等、並列、対比関係」を明示する。
④ポイント(要旨)を明示する。(p.81)

・分かりやすい文章の法則
①「読み手」の前提知識を考慮せよ。
②まず、概要説明を行え。
③適切な情報サイズを守れ。(一文の長さを短くせよ)
複数解釈を許すな。
 ★主語がどの動詞に対応するのかを明確にせよ。
 ★代名詞がどの語を指しているのかを明確にせよ。
 ★形容詞がどの名詞を修飾しているのかを明確にせよ。
 ★副詞がどの動詞を修飾しているのかを明確にせよ。
⑤情報構造を明示せよ。
 ★対等な項目は箇条書きによって明示せよ。
 ★親子関係の項目は、大項目、小項目をそれぞれ明示せよ。
 ★読点で構造上の区切りを明確にせよ。(p.89-90)

・少し複雑な概念には気の利いた短いキーワードをつければ、再び同じ概念を説明する場合、話し手、聞き手の双方が楽をできるのです。(p.93)

理論武装のためのポイント
①一つ一つの説明に「裏付け」を用意する。
②すでに納得してもらえた説明は、別の説明の「裏付け」に再利用する。(p.103)

・分かりやすい説明に、比喩(たとえ話)は欠かせません…また会議などで、発言の時間が十分ないような時にも、上手に比喩を使えば、聞き手に早々と理解してもらえるでしょう。比喩とは、一見まったく異なる事柄を、「その本質において同じ」ことを示すことです。(p.113)

・…日々体験することに対し、一つ一つその本質を考え、噛み砕き、自分の脳内整理棚にキチンと格納しておくことです。そうすれば、新しい事も「本質においては、過去のあれと同じだな」と比喩を思いつくことができます。(p.114)

・聞き手の注意を操作せよ。
 ★要点を話す前に「問いかけ」で注視させよ。
 ★「まとめ言葉」で聞き手の整理を助けよ。(p.122)

・これから先の全体像を与え、説明中も時々「現在地」を教えてあげること――この二点が、聞き手を迷わせず、不安を与えないポイントです。(p.130)

・繰り返しの劣化に注意せよ。
 ★聞き返されたら要注意。
 ★聞き手は「今日、初めて聞く」ことを忘れるな。
 ★「伝える」気持ちを取り戻せ。(p.136)

・ある説明をするのに、たとえば一万個の細かい話があるかもしれません。しかし、それをグループ別にまとめれば、1000個の「要点」になるはずです。その1000個の要点を、さらに大きなグループにまとめれば、100個の「さらに大きな要点」になるでしょう。同じく、その100個の要点は、たった10個の要点にまで凝縮できるのです。(p.139)

・プレゼンテーションも...どんな聞き手も満足させられるわけではありません。事前に想定された聞き手のためだけに企画されているからです…「誰に」説明するのかを考え、相手によって説明の仕方は変えよ、ということです。(p.145)

・さらに、事前に説明相手の人物像を想定することには、もう一つメリットがあります。それは、準備する説明シナリオなどを点検する際、その想定した聞き手層に分かりやすいかどうかという明確な基準で点検作業ができるからです。(p.146-147)

・聞き手に合う説明をせよ。
 ★聞き手の持っている前提知識を知ってから説明せよ。
 ★説明内容を事前に正しく知らせよ。
 ★聞き手に、必要な前提知識を事前に正しく示せ。(p.151)