Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

門田修平 監修・著 氏木道人・伊藤佳世子 著『決定版英語エッセイ・ライティング』を読んで

 

決定版 英語エッセイ・ライティング

決定版 英語エッセイ・ライティング

 

 グローバル化が進む今日、英語で発信しようという方の必読書。以下に重要と思われる箇所を引用します。

・…これから英語を学習する人たちは、日本について、日本文化社会について発信するための英語学習、さらにはそういった日本文化・社会を背景にしたオリジナルな考えや意見を世界に向かって発信するための英語学習が求められているのです…その意味で、英語でオリジナルな内容を表現するエッセイ・ライティング(essay writing)の手法を身につけることが今後まさに必要とされているのです。(p.16)

・英文によるエッセイ・ライティングは、基本的に、
①プラニング(planning)
②アウトライン作成(outlining)
③ドラフト作成(drafting)
④改訂(revising)
⑤編集(editing)

という段階で進めて行きます。(p.20)

・…トピックはタイトルとは違って…エッセイに書きたい領域や分野を示すので、書く前に決めないと書き始めることができません。つまり、自分は何を書きたいのか、どのようなアイデアを書きたいかという、作文の方向性を示す起点となるのです。(p.24)

・…英語でエッセイを書く場合に、引用(citation)は常に著者の許可を得なければならないのでしょうか。答えはNOです。著作権法は、ルールを守れば、著作権の侵害にならないで、無料かつ無許可で「部分引用」できることを定めています。ただ、原則以下の点に気をつける必要があります。
(1)他人の著作物を引用する「必然性」があること。
(2)かぎカッコをつけるなど、「自分の著作物」と「引用部分」とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との「主従関係」が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)「出所の明示」がなされていること。 (p.41)

・イントロ・パラグラフ
イントロ・パラグラフは「導入部」と呼ばれます。これはエッセイを書くにあたって、アイデアを調整しながら、トピックについての概略とエッセイの目的を述べる部分となります…特徴としてはちょうど逆三角形のように一般的(general)な話題から始め、しだいに特殊(specific)な、焦点化されたものへと発展させていきます。(p.51)

・ボディ・パラグラフ
…トピック・センテンスに続くサポート・センテンスの導入部を支持していくように具体的な「事実」、「描写」、「例証」、「個人の体験」を書き、論を展開します。このためボディ・パラグラフは、例証①、例証②…というような複数のサポート・センテンスから構成され、パラグラフの中では一番長い部分になります…また、ボディ・パラグラフでは、それ自体に関連性を持たせ、結束性を高めるために「つなぎ語」(transitions)を効果的に使うことが大切です。(p.51)

・コンクルーディング・パラグラフ
この部分は「結論部」とよばれ、ボディ・パラグラフの議論を踏まえて、エッセイ全体をまとめ、新たに「提案」まで述べる部分です…結論部は導入部とは逆の構造になり、特殊なものから一般的なものへと展開させます。(p.51)

・主題文は、エッセイ全体のメインアイデアです。またエッセイ全体がどのように展開するかを述べる重要な部分です。主題文がそのエッセイが「何を言いたいのか」という主題の部分と、「どのようにそれを伝えるのか」という展開部分を含むからです。(p.90)

・英語のボディ・パラグラフは、エッセイ全体の主題文(thesis statement)に関連した、比較的小さな下位のテーマ、すなわち下位のトピック(theme)、主題(main idea)を設定し、それにもとづいて、英文で論を展開するものです。典型的には、まずトピック・センテンス(topic sentence)と呼ばれる、パラグラフの主題を述べる文で、パラグラフをはじめます。そして、残りの文はその主題、すなわちトピック・センテンスの内容をサポートする内容の英文(サポート・センテンス)が続きます。言い換えると、パラグラフの冒頭で指定されたトピックについて、詳細に検討しその主題を支持する文章がくるわけです。そして最後に、まとめの文(concluding sentence)がきます。(p.101)

・改訂作業のチェックポイント
(a)文章の内容について
①読み手にわかりやすいようにトピック(=主題)を明確に示しているか。
②イントロ・パラグラフで設定したトピックと無関係なことを、ボディ・パラグラフ、コンクルーディング・パラグラフで述べていないか。
(b)エッセイの展開について
③エッセイの構成(イントロ・パラグラフ、ボディ・パラグラフ、コンクルーディング・パラグラフ)は守られているか。
④イントロ・パラグラフには主題文が明確に書かれ、ボディ・パラグラフではトピックを十分に展開し、コンクルーディング・パラグラフでは、エッセイ全体を簡潔にまとめたものになっているか。
⑤エッセイ全体の論旨は、語句をうまくつなげ(結束性)、内容的に矛盾のない(首尾一貫性)ものになっているか。
⑥文と文を結ぶつなぎ語は適切に使われているか。
(c)語彙・文法について
⑦適切な語彙が使われているか。同じ語を何度も繰り返し使うのではなく、別の類義語や代名詞で言い換えているか。
⑧時制の一致が守られているか。主語と動詞が正しく呼応しているか。冠詞・前置詞は正しく使われているか。
(d)スペリングやパンクチュエーションについて
⑨語の綴りの誤りはないか。ワープロのスペルチェックは実行したか。
⑩パンクチュエーションの誤りはないか。
(e)図・イラストなどのレイアウト
⑪必要に応じて図やイラストを活用し、読みやすいものにする工夫をしているか。(p.136)

・…書いた文を別の文にパラプレーズすることは、単に読み手にわかりやすい文に変える効果があるだけではなく、書き手自身にも実は大いにプラスになる面があります。まず第一に、表現力がつきます。別の語や構文にパラフレージングをすることで、同様の意味でもいろんな表現ができるようになり、豊かな表現力を身につけることになります。第二に、能動的な発表語彙(active vocabulary)が増えます。つまり、英文を聞いたり、読んだりしてわかる語彙(passive vocabulary)だけではなく、実際に話したり、書いたりするときに使えるような意味用法から、他のどの語と共起するというコロケーションの知識など、深く理解した語彙の知識が増えるのです。(p.142-143)

・…読みやすい文を作るために、…
①単語をやさしい語に置き換える。
②文の長さを短く切り、それぞれの部分の提示順序を変更する。
③簡潔な名詞表現を動詞表現に変える。
④つなぎ語を使う。
(p.149)

・…書きことばの英文エッセイを、プレゼン用に変更する場合、まずは(1)冗長性を高め、(2)韻律要素を駆使した音声表現に留意することが重要です…より冗長性を高めるために、
(1)構文の簡略化…
(2)語句・表現の繰り返し…
などが見られます。こうすることで、冗長性が高まり、聞き手にとって、より聞きやすい文になります…韻律においても、(1)発話スピードを意図的に遅くする、(2)わざとポーズを頻繁に置く、(3)ピッチの高低の幅を大きくするなどの手法を用いています。こうすることによって、人々に強く訴えることに成功しているのです。(p.203-204)

・音声英語によるプレゼンでは、通常10分なり20分なりの限られた時間内に、情報を効率よく提示し解説する必要があります。したがって、単に文字資料を配り、それに基づいて発表するだけでなく、エッセンスをパワーポイントなどのプレゼン用ソフトの各スライドに入れたり、図、グラフ、絵、写真、音声、動画を提示するなど、ビジュアル化、マルチメディア化の工夫が必要になります。さらに一種の演出効果をねらってそれらをどのような順序で、いかにして提示するかを工夫します。また、コンピュータ、液晶プロジェクタなどはもちろん、マイクや演台、レーザーポインタなどの使い方も工夫する必要があります。(p.204-205)

・…十分な練習・リハーサルを積み、本番に臨みます。そしてオーディエンスからの質問にどう対処するかを準備しておきます。事前に次のような評価ポイントに従って自分自身のプレゼンを自己評価しながら練習をしておくとよいでしょう。
(例)プレゼンの評価ポイント(20点満点)
(a) memorization and fluency (5):正確に覚えて流暢に発話できているか
(b) grammar, pronunciation, etc.: delivery (including such factors as gestures, eye-contacts, intonation, etc.) (5):文法、発音の誤りはないか、ジェスチャー、視線、イントネーションなどの伝達のための工夫ができているか
(d) presentation files (slides) (5):見せる工夫ができているか
(e) contents (degree of originality) (5):どの程度、オリジナルな内容を含んでいるか
練習では次のステップを参考にしてください。
①英文原稿を何度も声に出して音読し録音する。
…イントネーション、リズムなど韻律音声に十分に注意します。またジェスチャーも大事です…
②原稿を見ないですらすら言えるまで繰り返す。
…目安としては、1分間に100語程度です。各自時計をもとにかかる時間を計測してみましょう。
③さらに気持ちを込めて、本番を意識しながらリハーサルする

④power pointを使いながら発表リハーサルする。
…時計を見ながら、時間内に発表する練習が必要です。
最後に、研究会、会議、会合などでの発表の後に、よかった点と悪かった点を書き出して反省することも重要です。しかし、この反省をきちんとしておくことは…メタ認知(metacognition)の形成と大きく関わっているからです…プレゼンでもそれをやりっぱなしにしていたのではだめで、自分なりに発表準備の仕方、本番の方法をふり返って評価し、うまくいった部分はどのようにしていたか、うまくいかなかった個所はなぜなのかを理解して今後に備えることが肝心です。そうすることによって、「うまくプレゼンができたときはどんな状態なのか」、「うまくできないときがあればその原因は何なのか」などについて、学習者であるみなさん自らわかってきます。(p.205-206)