Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

本多勝一『日本語の作文技術』を読んで

 

日本語の作文技術 (朝日文庫)

日本語の作文技術 (朝日文庫)

 

 文章を書く人のための必読書です。以下に重要と思われる箇所を引用します。

・…「事実的」あるいは「実用的」な文章のための作文技術を考えるにさいして、目的はただひとつ、読む側にとってわかりやすい文章を書くこと、これだけである。(p.10)

・私たちは日本人だから日本語の作文も当然できると考えやすく、とくに勉強する必要がないと思いがちである。しかし…書くことによって意思の疎通をはかるためには、そのための技術を習得しなければならない。(p.17)

・わかりにくい文章の実例を検討してみると、最も目につくのは、修飾する言葉とされる言葉とのつながりが明白でない場合である。原因の第一は、両者が離れすぎていることによる。(p.28)

・修飾語の語順には四つの原則があり、重要な順に並べるとそれは次の通りである。
①節を先に、句をあとに。
②長い修飾語ほど先に、短いほどあとに。
③大状況・重要内容ほど先に。
④親和度(なじみ)の強弱による配置転換。

この四つの原則のうち、とくに重要なのは最初の①と②の二つで、この二つの重要性はほとんど同等の比重とみてよい。①と②のどちらを優先するかは、その文の情況で判断する。(p.71)

・、(テン)や。(マル)や「(カギ)のような符号は、わかりやすい文章を書く上でたいへん重要な役割を占めている。とくにこの場合、論理的に正確な文章という意味でのわかりやすさと深い関係をもつ。(p.73)


第一原則 長い修飾語が二つ以上あるとき、その境界にテンをうつ。(重文の境界も同じ原則による。)
第二原則 原則的語順が逆順の場合にテンをうつ。

右の二大原則のほかに、著者の考えをテンにたくす場合として、思想の最小単位を示す自由なテンがある。(p.104)

・…漢字とカナを併用するとわかりやすいのは、視覚としての言葉の「まとまり」が絵画化されるためなのだ。ローマ字表記の場合の「わかち書き」に当たる役割を果たしているのである。(p.128)

・日本語を正確に使いこなせるかどうかは、助詞を使いこなせるかどうかにかかっているといっても過言ではないだろう。助詞はそれほど重要な役割を果たしている。助詞の中でもとびぬけて重要で、かつ便利な助詞は「ハ」である。(p.138-139)

・論文であれ報告であれ「お知らせ」であれ、また一枚のパンフレットであれ一冊の単行本であれ、少なくとも他人に読んでもらうことを目的とした文章を書くのであれば、まずその内容がなければならない…では、その内容が最も理想的に読者に伝わるにはどうすればよいか。全く単純な第一歩は、少なくとも終わりまで読んでくれるものを書くことだ…読んでいただくためには、全力を傾注して読者を文章の中へ引きずりこむ必要がある。(p.245-246)