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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

橋本努『学問の技法』を読んで

 

学問の技法 (ちくま新書)

学問の技法 (ちくま新書)

 

すべての学びたい人におすすめの一冊。以下に重要と思われる箇所を引用します。

 

・「勉強」とは、「ある問いに対する答えを学ぶこと」である。これに対して「学問」は、「答えの確定していない新たな問いを発すること」である。(p.17)

学問はむしろ、「型」から入ったほうが挫折しにくい…型から入って、実質をつかむ。(p.28)

・芸術や学問において、一般的なパタンは、練習の面白さと辛さを経験した後に、はじめてなにか強い衝動のようなものを経験する、というものである。(p.29)

・学問とはつまり、より善く生きることについて、洞察を磨くことにある。(p.30)

・…ピアノも学問も、ある段階で挫折するようにできている…限界を知るまで、どんなことであれ、二年間以上は続けてみる価値があるだろう。(p.35)

・人間とは不思議なもので、知的な恥じらいをもってはじめて、知識を「渇望」するようになるまずは知ることよりも、知の恥じらいを大切にすることからはじめたい。そしてひそかに、高校生向けの参考書を読み返してみよう人は高度な恥じらいをもつことによって、自分に自信をつけていく。(p.37-39)

・私はこの持続的な背筋力こそ、読書人のもっとも重要な基礎体力ではないかと考えている。背筋力をつけるためには、腹筋を鍛えることが合わせて必要となる。(p.44)

決まった時間に寝ることが、疲れない身体をつくる...(p.48)

・…真の謙虚さを身につけるためには、自分の限界に挑戦することがまず必要である。そのためには、最初にたくさん恥をかかなければならない。(p.59)

人は誰かを私淑することで、知的に大きく成長する。(p.79)

刺激的な場にいる人たちは、ある意味で勉強しなくても頭がよくなる。(p.85)

・情報感度のすぐれた人たちを友達にもつと、いろいろな情報が飛び込んでくる…「情報友達」を作るためには、二つの点に留意しよう。第一に、あなた自身がなにか特殊な情報を多く集めて、周囲の人々に提供することである…第二に、情報友達のネットワークを広げたいという意思表示を、なるべく多くの人たちに示すことである。(p.87-88)

・本は、実際に読める量を買うのではなく、「ちょっと無理して買いすぎる」ことが肝要である。お金があれば、ひと月に二~三万円くらいは費やしてみたい、とにかく本を買って、「本を読まないと損をしてしまう」という状況に自分を追い込んでみる。(p.90)

すぐれた本を知るためには、最初はがむしゃらに買って、いろいろな失敗を繰り返すほかない…本の買い方には、コツがある。まず、「新刊本に飛びつかない」という原則がある…本を選ぶ際には、むしろたとえば、一〇年以上前に出版されたものを探してみてはどうか。そのための情報を集めることが、本の価値を知るためのコツを鍛えてくれる…(p.91-92)

いろいろな本に多く参照されている本は、よく読まれている本である…本の参考文献一覧をたどっていけば…たくさん収穫できる。(p.93)

・学者や文化人は…次のような読み方をして、本を評価する傾向にあるようだ。

①書名・副題・前書き・後書きを読んでテーマを把握するだけで、読まずに、どんなテーマがよく研究されているのかについて一応知っておく。そして読んでいない本を話題にして会話を楽しもうとする。

②本の最後に記されている「著者略歴」を読んで、その著者がこれまでどのような人生を歩んできたのかについて人物鑑定をする。

③目次を読んで、興味深い箇所をいくつか拾い読みする。そしてその本がどの程度のレベルの内容であるかを判断する。

④注と参考文献を先に読む。邦訳のない外国語文献にどの程度目を通しているのか、あるいはまた、古典的著作をどの程度踏まえているのか、などを評価している。

⑤人名検索と事項索引がしっかりしている本は、学術的に価値があるとみなしている。

⑥本の値段は、内容に対する評価とはほとんど関係ないということを知っている。そして値段よりも価値の高い本を探している。

⑦学術書を多く出版している出版社について、その編集方針がどのようなものであるかについて関心を抱いている…

⑧その本が第何版、第何刷であるかを確認している…売れた本は何度も印刷されるので、第二刷がはやく出れば、それなりに売れていると判断する。ただし、教科書として使用されている本は、版を重ねていても、学生が必要に迫られて買っているにすぎない、ということを知っている。(p.96-97)

・…なにか面白い本に出会うために、散歩のついでに古本屋に立ち寄る。その雰囲気に触れるだけでも、ふだん使わない知性が刺激されるだろう。(p.97-98)

国立国会図書館の独特な空間に身をおくと、人生を改めて考えなおすキッカケにもなる。(p.100)

真に独創的なものは、損な読書から生まれる。(p.109)

・…「読書力」を養おうと思ったら、いつでもどこでも読書できるだけの野性を身につけたい…人は五分程度の短い読書からでさえ、持続的な思考をかき立てられる…(p.115-116)

・一部の本は、精読に値する。それ以外の本は、読み飛ばしてもかまわない。圧倒的に多くの本については、一部のみを大量に読んでおく。こうしたメリハリのつけ方をマスターした人が、読書力のある人だといえる。(p.119)

①書店で拾い読みする/読者を読む

②「拾い読み」「とばし読み」「試し読み」…

③キーワードを読み解く…

④数冊を同時に読む…

⑤再読する本を揃える…

積ん読する…

⑦理解せずに大量に読む…

⑧読まないという方法…(p.120-123)

 

・大切なのは、遅くてもいいから、読書を途中で投げ出さなくなることである。(p.125)

・どの分野にも、必読の文献というものがある。まずその必読文献に挑戦して、途中で挫折を経験してから、入門書に助けを求める…(p.126)

読んだら書く、そして語る。この繰り返しによって思考力が伸びていく。(p.141)

・人間や社会について深く知るためには、レッテルを貼らずに、さまざまな観点から一つの対象に迫ることが必要である。そのためには、ラディカルな思想や古い思想をたくさん読んで、複眼的な観点から物事を捉える能力を養いたい。(p.143)

・セミナーや研究会や読書会などで発表する際には、次のことに留意したい。

□相手がどのようなレベルの聴衆であるのかについて、把握しておきたい…

□発表時間を守る…

□アイ・コンタクトを心がけたい...

□...プロジェクターを使ったり、資料を配布したりして、目に残る情報を提供したい。

□通常の話す速度は、一分間に三〇〇字程度であると言われる。議論ではこれを少し早くして、一分間に四〇〇字程度で分かりやすく話すことが、理想的…

□疑問型を利用する…

□相手に伝えるべきは、話の内容だけでなく、「伝えたい」という情熱(波動)である。(p.166-167)

大学ではとくに、すぐれた「問い」を発する能力が決定的に重要となる。(p.171)

本の理解とは、その内容に関する疑問点がなくなることではなく、内容に即した疑問点をたくさん挙げられるようになることである。(p.179)

数時間、あるいは数日間、なにかを書きつづけるという経験…(p.182)

重要なのは、どんなテーマについて書くかではなく、どのように書くかである。(p.191)