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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

宮本武蔵(著)・鎌田茂雄(全訳註)『五輪書』を読んで

 

五輪書 (講談社学術文庫)

五輪書 (講談社学術文庫)

 

 人生を生きるうえで参考になる一冊。以下に心に残った箇所を引用します。

・武蔵は理にかなったことしかしなかった。合理的に利害と損得をわきまえたのであった…兵法は敵を斬ることのみが目的であり、斬ることができないような剣は無用な剣となる。(p.11-12)

・別れを悲しまなかった武蔵は、愛する女性もそばによせつけなかった。(p.14)

・武士は兵法の道に通じることが一番大切であり、そのために朝鍛夕錬することは当然なことであるが、さらに「心意二つの心をみがき、観見二つの目をとぐ」ことが必要となる…目で見るのが見であり、心で見るのが観なのである。(p.21)

・武蔵が生きた道とは、神仏を頼まず、自分自身だけを信じて己の力の全力を出しきって切り開いた境地であった。それは一切の甘えを捨てることであった。それは自らが自らに勝負する世界であった。この武蔵の生き方は、現代でもなお形をかえて生かされなければならない…武蔵は兵法の修行に役にたたないことを一切しなかった。(p.22)

・武士が兵法をおこなう道はどんなことにおいても人に勝つということが根本…主君のため、わが身のため名をあげ、身を立てようと思うことである。これは兵法の功徳である…何時でも実際に役にたつように稽古を重ね、あらゆることについても役にたつように教えること、これこそが兵法の真の道である。(p.51)

・人に勝つことは己れに勝つことである。それに勝つことは己れの欲心を無にすることである。真に勝つことを極めるのは人生の至極の道理に挑戦することなのである。(p.53)

・仕事の能率がよく、手際がよいということ、何事も気をゆるめないこと、大切なことを知ること、気力の上中下を見きわめること、勢いをつけるということ、無理を心得るということ。(p.62)

・物ごとが栄える拍子と衰える拍子とを、よくよく見分けなければならない。(p.84)

・わが兵法を学ぼうとする人には、道を行なう法則がある。

第一に、実直な、正しい道を思うこと。

第二に、道は鍛錬すること。

第三に、広く多芸に触れること。

第四に、広く多くの職能の道を知ること。

第五に、物事の利害得失を知ること。

第六に、あらゆることについて直実を見分ける力を養うこと。

第七に、目に見えないところを悟ること。

第八に、わずかなことにも気をくばること。

第九に、役にたたないことはしないこと。(p.86-87)

・この書物に書かれていることを…真に自分が見出した利とするように、常にその身になってよくよく工夫しなければならない。(p.91)

・兵法の道においては、心のもち方は平常の心とかわってはならない…心をひろく、まっすぐにし、緊張しすぎることなく少しもたるむことなく、心が偏らないように心をまん中に置き、心を流動自在な状態にたもち、その流れが、一瞬も止まらぬように、よくよく注意しなければならない。(p.93)

・敵の動きの全体をつかむことが肝要なのである。(p.104)

・きまった形にとらわれることが悪いのである。よくよく工夫すべきことである。(p.121)

・どのようなときにも…その位置の優位さを生かして、場所の上で勝利を得るということが大切なのである。よくよく調べ鍛錬しなければならない。(p.161)

・物ごとの「景気」ということは、自分の智力さえすぐれていれば、必ず見えるものである。(p.173)

・敵の崩れ目をつき、立ちなおることができないように、確実に追いうちをかけることが大切である。追いうちをかけるとは、一気に強くうつことである。(p.178)