読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

楡周平『ミッション建国』を読んで

 

ミッション建国

ミッション建国

 

 政策提言に焦点を当てた小説。以下に参考になった箇所の一部を引用します。

・「一旦はじめた限りは、決して中断したりはしない。費用対効果という概念が欠如している上に、当初の目算が狂っても誰も責任を取らない。損切り、撤退という決断に、極めて疎い。それが日本人だ」(p.15)
・…まず解決せねばならないのは、少子化対策。(p.32)
・…ビジネス環境がこれだけ目まぐるしく変化する時代なんですよ。人材に求められる、資質、能力だって当然変わる。(p.39)
・日本企業が海外市場へ比重を移していけば、従業員に求められるのは語学力と異文化の中で暮らしていける精神力だ…これからマーケットとして有望視されているのは、主にアフリカを中心とする途上国。(p.41)
・…建物は建てれば終わりじゃない。必ず朽ちるものです。維持費というコストが継続的に発生してくる…(p.53)
・「無資産層の社会保障費をどう捻出するか。赤字国債を発行しないで、それを賄おうとするのなら、企業の収益性を上げ、納税者ひとり当たりの収入を格段にアップさせるか、それが不可能ならば、納税者人口を増やす以外にありません」…雇用があって初めて賃金が発生し、納税者が生まれるんです。(p.62-63)
・「国が豊かになるってことは、国民の所得が増す。つまり、人件費が上がるわけだからな。製造拠点としての魅力が失せれば、安い労働力を求めて、企業は途上国に目を向ける…」…「当然、雇用は減る。税収も落ちる。国民の不満は政権へと向かう。雇用を生む最も手っ取り早い方法は公共事業だ。しかし、原資がない。そこで起債に走るわけだが、インフラは作れば終わりじゃない。維持費が継続的に出て行く。それを補って余りある収益を上げられなければ、投下した資金が焦げ付く。(p.118-119)
・「企業が追求するのは、低賃金労働力だけじゃない。オペレーションの効率化もしかりだ。納期の短縮、輸送費の削減。自社製品の市場競争力を高めるために、ありとあらゆる手段を講じて生産原価の圧縮に心血を注ぐ。(p.120)
・収益を上げられる見込みがないのに借金を重ねれば、いずれ破綻の時が訪れる。(p.123)
・借金を返す手段はただ一つ。収入を増やし、支出を抑えるしかない。つまり途方もない増税と財政の緊縮である。(p.179)
・『人がいなくなっては、国そのものが成り立たない』(p.257)