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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

安藤忠雄『連戦連敗』を読んで

 

連戦連敗

連戦連敗

 

 建築に興味のある人におすすめの一冊。以下に心に響いた箇所を引用します。

・情報は力である。しかし、その力を社会と結びつけ、新しい価値創造へ組み立てあげていくのは、人間の構想力、構築力をおいてほかにはあり得ない。(p.9)
・やはり知識に一番飢えていたのだろう、どんなに経済的に苦しいときも、たとえ食事を1回抜いてでも、本だけには惜しみなく金を遣った。建築雑誌などが教えてくれる最新の現代建築の世界とそこから受ける刺激にはそれだけの価値があったからだ。(p.10)
・デジタル化の一番の問題は、建築が既成のデータの取捨選択でつくられていってしまうことだ…だが建築は単に機能の集積ではない。(p.17)
・…厳しさゆえの緊張が、あるいは極限状態での可能性の追求が、本当の意味での創造につながると私は考えています。なぜなら、逆境は最大のチャンスだからです。(p.30-31)
・コンペとは思考力の競合です。ですから、考えざるを得ない。(p.43)
・この戦いを勝ち抜くためには、建築の内容はもちろん、その周辺の状況に目を配り、戦略を考えなくてはなりません。政治、経済、文化、社会、あらゆるものとの関わりの中で考え、連想ゲームのようにして一つの物語として仕事を組み立てていくのです。(p.65)
・重要なのは、新しいものだけに目を向けるのではなく、旧いものと新しいもの、その双方を含め、都市を総体として眺める姿勢です。(p.77)
・私のつくる建築の評価として、どのような場所でも一定レベルの施工水準を保っているといわれることがありますが、それも幾度もの失敗をくり返してきたこれまでの試行錯誤があったからこそのものです。ときに、自分の身体を通して考え、試してきたことの積み重ねでしか得られない情報があること。そのことは肝に銘じてほしいと思います。(p.220)