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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

田坂広志『知性を磨く――「スーパージェネラリスト」の時代』を読んで

 

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)

知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)

 

 知性向上に興味のある方におすすめの一冊。以下に心に響いた箇所を引用します。

・「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力。
「知性」とは、「答えの無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力。(p.15)
・…考えてもなかなか答えの出ない問題を前にしたとき、「知能」は、この「割り切り」という行為に走る…「割り切りとは、魂の弱さである」(p.25-27)
・前者の「割り切り」の心の姿勢は、心が楽になっている。しかし、後者の「腹決め」の心の姿勢は、心が楽になっていない。(p.33)
・実は、人間の精神は、歳を重ねるにつれ、しなやかさや、軽やかさを増していく…実は、人間の精神は、歳を重ねるにつれ、エネルギーを高めていく。(p.45-46)
・自分の能力を少し超えたレベルの仕事に集中するという時間を、定期的に、継続的に、数年間というオーダーで持つ。(p.48)
・…我々は、歳を重ねるとともに、精神のエネルギーを高めていき、「答えの無い問い」を問う力を鍛え、「知性」というものを磨き続けていくことができる…我々が、自身の中にある「思い込み」と「固定観念」に気がついたとき、我々は、これまで無意識に抑圧してきた「隠れた才能」を開花させることができる。(p.49)
・「知性」の本質は、「知識」ではなく、「智恵」だからである…「知識」とは、「言葉で表せるもの」であり、「書物」から学べるものである。「智恵」とは、「言葉で表せないもの」であり、「経験」からしか学べないものである…例えば、「直観力」「洞察力」「大局観」…実は「知性」と呼ばれる能力の核心は、「経験」を通じてしか身につかない、人間としての極めて高度な能力なのである。(p.54-55)
・「書物」を読むことによって学ぶことのできる「知識」は、「いかに速く、いかに大量に、いかに効率よく学べるか」という秘訣が、確かに存在する…しかし、永年の「経験」を積むことによってしか掴むことができない「智恵」には、「いかに速く、いかに大量に、いかに効率よく学べるか」という秘訣は存在しない。(p.67)
・「プロフェッショナルへの道に王道はない」…「敵は我にあり」(p.68)
・我々が、真に「知性を磨く」ためには、二つのことが求められる。一つは、「答えの無い問い」を問う力を身につけること…日々の仕事を通じて、不断に、精神のスタミナとエネルギーを高めていくことが求められる。もう一つは、「知識と智恵の錯覚」の病に罹らないこと…自分が何かを語るとき、「これは書物で学んだ知識か、それとも、経験から掴んだ智恵か」を自問しながら語る…(p.71)
・…様々なレベルでの思考を見事に切り替えながら並行して進め、それらを瞬時に統合することができる…すなわち、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」。(p.87-90)

(1) 七つのレベルの思考を、バランス良く身につけていく
(2) 七つのレベルの思考を、それぞれのレベルで深めていく
(3) 七つのレベルの思考を、垂直統合して、シナジーを生み出していく(p.107)
・…未来の「大局的変化」を「予見」することはできる。(p.110)
・…物事の変化・発展、進歩・進化においては、古く懐かしいものが、新たな価値を伴って復活してくる。(p.112)
・「ビジョン」とは、「これから何が起こるのか」についての「客観的思考」である。(p.123)
・…ある年齢から転職を考えるのであれば…「過去の仕事の経験」を徹底的に振り返り、自身が身につけた会議力、交渉力、プレゼン力、営業力、企画力、プロジェクト・マネジメント力などの「棚卸し」を行うべき…「知識社会」についての洞察的ビジョンこそが、適切な個人戦略を可能にする。(p.127)
・「野心」とは、己一代で何かを成し遂げようとの願望のこと。「志」とは、己一代では成し遂げぬほどの素晴らしき何かを、次の世代に託する祈りのこと。(p.134)
・ある「戦略」の下で「戦術」を決定するためには、まず、具体的な「固有名詞」を想定し、可能な限り「背景情報」と「周辺情報」を入手したうえで、その「戦術」を実行したときの「シミュレーション」を徹底的に行い、「戦術」の最善策を検討する。また、一つの「戦術」を実行した後は、その経緯を仔細に振り返り、徹底的な「追体験」を行い、「戦術」の改善策、もしくは「新たな戦術」を検討する。(p.152)
・「技術」の本質は、「知識」ではなく、「智恵」である。(p.155)