Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

池田輝政・戸田山和久・近田政博・中井俊樹『成長するティップス先生――授業デザインのための秘訣集』を読んで

 

[高等教育シリーズ] 成長するティップス先生 (高等教育シリーズ)

[高等教育シリーズ] 成長するティップス先生 (高等教育シリーズ)

 

 大学教員を目指す方の必読書。以下に重要と思われる箇所を一部引用します。

・コースの概要を設計するときにまず考えるべきことは、コースの到達目標を明確にすることです。それを考えるには、次の3つの視点をバランスよく考慮に入れることが重要です。
1. カリキュラム目標からの視点:自分が担当する授業科目が大学のカリキュラム全体の中でどのような位置づけを与えられ、何を期待されているか。
2. 学問分野からの視点:自分が教えようとする学問分野ないし主題においては、なにが本質的なポイントであるか…
3. 学生からの視点:学生がそのコースを受講するにあたって、(1)どれだけの予備知識と能力を持ち、授業にどのような関心を抱いているか、(2)そのうえで、コース終了時点で学生はどのようなスキルを獲得するべきか。(p.53)
シラバスは、教師がコースの初めに学生に配布する授業計画のことです。そこには、各回の授業のテーマや、そのために予習しておくべきことがら、課題、評価の方法と基準などを盛り込みます。シラバスは教師と学生の一種の契約でもあります。(p.59)
シラバスを作る意義には、以下のようなものがあります。
1. 学生との契約であるから、双方がコースの展開に責任をもつ意識を高める…
2. 学生が、現在自分たちはコースのどこにいて、どこに向かっているのかを知ることができ、基本的に安心感をもつことができる。
3. 学生の教室外での学習活動のガイドになり、それを促す。
4. 課題やその提出締め切りなどを、そのつど周知する手間を省く。
5. シラバスを書く作業を通じて、教師はコースのプランをより具体的なものにすることができる。(p.60)
・よいシラバスを書くための最も効率的な方法は、よくできているシラバスを真似する…インターネットはよいシラバスの見本の宝庫です。(p.63)
・…講義ノートの改訂は不可欠です…
●統計資料などをアップデートする
●最新の研究成果を盛り込む
●実例や比喩などが古びたものにならないようにアップデートする
●授業記録と照らし合わせて、より効果的な事例、比喩などに差し替える
●練習問題を前年度と異なるものに差し替える(p.67)
・なによりも大切なことは…覚えた名前を使うことです。名前で相手を呼ぶことは、人間関係を築くための最も基本的な事柄です。(p.79)
・1回分の授業をどうやって演出するかは、研究室での準備次第です。(p.92)
・必要に応じてゲスト・スピーカーを招くと、授業はよりバラエティに富んだものになるでしょう。(p.101)
・…成績評価の基本は、
1. 一貫した原則にもとづいていること
2. 明確かつ公正であること
3. 学生を励ますものであること(p.128)