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Mike's Blog

これまで読んできた本を引用を含めて紹介します。 Introducing books I have read including citation http://www.arsvi.com/w/km18.htm

清水勝彦『実行と責任――日本と日本企業が立ち直るために』を読んで

 

実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために

実行と責任 日本と日本企業が立ち直るために

 

 経営者、管理職の方におすすめの一冊。以下に重要と思われる箇所を引用します。

・責任をとらなくてはならない理由
1. 因果関係を踏まえ、失敗の原因を正す(より適性のあるリーダーに代える)ため。
2. 失敗には「懲罰」を与えなければ「公平」ではないため。
3. 現実には「失敗を正す」よりも「不公平感を抑えるためのけじめ」である場合が多い。(p.30-31)
・責任と仕事
1. 人は「責任を持つ」ことに対して心理的な抵抗がある。
2. 組織に属す限り、「責任」のない仕事はない。ないように見えても、結果には必ず影響される。
3. 組織では現場がどれだけ「責任を感じるか」が組織力の強さを決める。(p.39)
・…スポーツチームの監督は「独立」しているために、責任をとらせやすい、効果も見えやすい…(p.41)
・…企業においてはもう一つの「責任のとり方」もあるはずです。失敗したら、そこから学んで、リベンジさせる、つまり「失敗から学び、成功するまでやらせる」ことです。(p.42)
・責任と業績
責任をとって「潔く」担当者が辞めたからといって、組織の業績が改善するとは限らない。(p.47)
・「責任を持って達成したい」という心を培うために根本的に必要なのは、一つは仕事の目的をはっきりさせること…もう一つは「達成感を味わわせる」ことでしょう。(p.55)
・責任と権限
責任と権限が「イコール」であれば、その人の価値はあまりない。(p.66-67)
・…「全員の責任だというのは、誰にも責任がないということ」…(p.69)
・分業と分散
1. 分業は責任の分散につながる。
2. 分業された仕事を統合するためには、「事実の共有」が第一歩になる。
3. より大きな責任を伴った仕事は、分業することでやりやすくなる傾向がある。
4. ルールを奉ることで、責任回避と組織の閉塞を助長する。(p.75)
・与党発想と野党発想
1. 野党発想は責任欠如、実行できない(しない)アイデアを生む。
2. ただし、既存の枠を打ち破るには、野党発想も有効な場合がある。(p.79)
・リーダーとマネジャー
1. リーダーとマネジャーは、求められる責任が根本的に異なる。
2. 組織では、その双方が必要である。(p.102)
・トップの失敗
1. トップが責任を果たせないのは能力の問題ではない。
2. トップの失敗の多くは、「成功体験の呪縛」と「事実情報の不足」による。(p.108-109)
・人材育成に対する(忘れられがちな)トップの責任
1. 妥協しないこと
2. 部下を知り、信じること(p.113)
・組織力=目的X役割(役割分担、遂行)X結びつけ、統合
組織力を高める仕組み
 目的の明確な共有
 フォーマルな仕組み(ルール、報酬)
 インフォーマルな活動(理念、価値観の共有化)(p.125)
・対立が明確にならなければ、調整もできない…(p.135)
・ルールとは、組織のノウハウの結晶である。ルールには限界があり、ルールの進化が、組織力の進化につながる。(p.156)
・大切なのはまず自分たちが置かれている状況を正確に把握した上で、次に現在のシステムのどこが現状に適合しなくなっているのかを見る。そうしていく中ではじめて「捨てるべきカード」と「残すべきカード」が見えてくるのではないか…(p.169)
・組織変革に必要なアプローチは、単純な「全否定」「変える」「取り換える」ではなく、自社の原点から見て、現在の姿をより高めていく「進化」にある。(p.170)
・トップの仕事=「誰もがしたくない仕事」=「トップしかできない仕事」をすること
1. 不確実な状態での判断
2. トレードオフを伴った判断(p.174)
・対立は避けるのではなく創造的に活かせてこそ、組織力を上げることができる。(p.217)

(1) 問題が起きている現場に出て、
(2) 現物を具体的に調べて
(3) データで現実を直視し
(4) 物事を原点に立ち返り
(5) 問題を顕在化し共有する(p.261-262)
・何でもうまくいっていれば、自分のことを深く考えることはない…(p.300)

(1) リスクをとる(とらせる)ガバナンスを再構築する
(2) エリート教育をする
(3) 失敗を経験させる(p.302)
・…「責任」の裏側に今、私たちが思い起こさなければならないのは、「勇気」…「悪い目標」に対して異を唱える「勇気」、事実に直面する「勇気」、そして心ない批判を受けることがあっても、自分の信じるところをはっきりと言葉にする「勇気」。(p.310)